2010年4月5日月曜日

続・Perl6は何処にいった その3

その2の後、Perl6の仕様と実装を切り離す方向で話が進んだらしい。

Perlの産みの親であるラリー・ウォールは実装には直接タッチせず、
仕様策定に注力する模様。

Rubyと違いPerlには実用に耐えうる実装が一つしかない、
仕様と実装を切り離すことに今更何の意味があるかは謎。

とりあえず、今月、Perl6実装の本命?Rakudo初の安定版"Rakudo Star"
が公開予定。

少なくともPerl5系のParrotコンパイラが完成していないと使い物には
ならないと思われる。

Perl6実装の痛いトコロは過去の資産を維持するために、必ずPerl5実装を
内包しなくてはならない点。

VBでCLRが採用された時点で、マイクロソフトがユーザーの過去の資産を
切り捨てたのとは対称的ではあるものの、賢い選択かは疑問。

Rakudoの場合、Perl6系のParrotコンパイラと並行してPerl5系のParrot
コンパイラを作成しなくてはならず、Perl5系のParrotコンパイラが完成
していないと実用には至らない。

"Rakudo Star"はPerl6仕様の基礎部分は実装しているだろうが、
Perl6仕様の完全実装ではなく、あくまでPerl6仕様の部分実装。

Rakudo自体は何回かのリリースで徐々にPerl6仕様の完全な実装に
近づけていく予定らしい。

"Rakudo Star"が出れば、アーリーアダプター以外も試用する、
Rakudo初の試練がやってくる。

ParrotがPerl5実装と同等の処理速度を叩きだせているのか、
それがPerl使いにとって最大の問題ではないだろうか?

Perl6の仕様、余所者からみると過去のレガシーな遺産を引きずりまくって
いるようにみえる。あの仕様のまま、実装されているのなら、個人的に
使う気にはなれない。数年も経てば、要求される仕様は変化している
と思われるが、Perl6の仕様が大きく変化したというニュースはない。

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