2007年11月10日土曜日

最近より少し前の狛犬もどきのカリスマ

「舶来信仰を打破するためにまず日本で頑張ります!」ってのが笑える。
確か去年のJavaOneに気炎を吐いて乗り込んだはいいものの聴衆はほとんど
米在住の日本人というオチでおわったはず。知名度が全くない
状態で乗り込んだら絶対そうなる罠。知名度がないから、BOF(Bird Of Feather)
という扱い。それに気づかずに乗り込んだこと自体がアレだな。

以前にも書いた(後、狛犬もどきの中の人がウザかったので消した)けど、
欧米で成功するためには草の根からの浸透が必須。
狛犬もどきの"いきなりメジャー、一発逆転満塁ホームラン"的なアプローチは
時間の無駄。件のカリスマは「欧米の著名エンジニアとの対談」とか「JavaOne
等イベントへの参加」を通して一足飛びに世界進出という路線が好きなだけ。
狛犬もどきの世界進出に関するこれまでの動向を整理してみると"地道な活動"
をする気がないことがよくわかる。
ありもしないレールで路線を組んでいる時点で終わってる。

以前、JBossのエンジニアと対談して対談の最後に「一緒に何かやりましょう」
的な別れの挨拶になったらしいけど、JBossからは音沙汰なし。
狛犬もどきのプロダクトにJBossが注目するようなアイデアはなかったんだろう。
そのあと、JBossのGavin King氏はGoogleのGuice開発者と組んでWebBeans
仕様策定中。狛犬もどきのカリスマはアウトオブ眼中。
狛犬もどきのプロダクトはほとんど舶来のアイデアの再実装だし、世界標準に
取り込まれそうなアイデアは何もない。

Rubyは草の根レベルでの浸透に寄与する地道な活動が実を結んで、世界進出
に成功した。いきなりソフトを引っさげて世界進出したわけではなく、英語圏
用のメーリングリスト開設や様々なドキュメントの英訳等の地道な活動を何年
も続けてきた結果、世界でメジャーになってきている。Rubyが凄いソフトウェア
だから世界進出に成功したわけではない。

「なぜRubyが世界進出に成功したかを正しく分析できていない」時点で
狛犬もどきの世界進出成功はありえない。

世界進出どころか日本で高普及率も難しい。日本は大手SIを主軸とした下請
構造が幅を利かせてるから、大手SIからコミットされない限り、日本のSI業界
での大ブレークは難しい。
大手SIは世界標準が好きだから自社製品以外の独自仕様タップリの国産
プロダクトは世界で認められでもしない限り、採用しないと考えられる。
OSSかどうかなんてのは採用プロダクトの選定にあまり関係しない。
どちらかといえば世界市場での採用実績のほうを優先する、採用実績が
豊富ということはそれだけ利用されているということであり、その結果
ある程度のレベルまで枯れてきていると判断できるから。イベント等を
通じて名だけが知れ渡っているような知名度は意味がない。
大手SIにとって商用サポートがあり、高度な専門知識を持つエンジニアが終日
対応してくれる環境が望ましいのは当たり前。
以前にも書いたが「OSSなんだからソースを読んで自分で直せ」なんてのは
論外。大手SIの業務システム開発部門に"フレームワークのソースコードを
解析して難題を適切に解決できる"クラスのエンジニアはほとんどいない。
そのクラスのエンジニアが大手SIの業務システム開発部門にゴロゴロいると
いう想定は無意味。
OSSは、Redhat、JBoss、MySQL etcのように専門の会社の戦略としてOSSを
推進してでもいない限り、開発者が分散していることもあり、上記の
ようなレベルのサポートが提供されるケースはない。だから、世界市場
での採用実績がより重視される。

「"世界市場での採用実績"の重視傾向」を"舶来信仰"と勘違いしている
時点で狛犬もどきのカリスマは情報分析能力に欠けていると言わざるを
えない。
"舶来信仰"なんていう日本のSI業界にありもしない偶像に挑戦している
時点で終わってる。
ありもしない偶像に挑むカリスマ(?)を応援する狛犬もどき崇拝者は、水車を
怪物と勘違いして挑みかかるドンキホーテを応援するセバスチャン(?)に
重なる。

そんなに知名度のない時点で非営利法人なんて立ち上げてる時点でかなりアレ
だが...日本国内に留まっていてもジリ貧。

0 件のコメント: